3-6.Elastic IPとドメイン紐付け

独自ドメインで公開する場合はアソシエイト後の「Elastic IP」に割り振られた固定IPと独自ドメインとの紐付けを行います。
今回の独自ドメインはあらかじめ【お名前.com】で取得した「keygoal.net」ドメインを例に説明します。

(注意)Elastic IPとドメイン紐付けが完了したらPuTTYやWinSCPのIP設定部分をドメイン設定に変更できます。

まずは【お名前.com】ログインして管理画面を表示させ、管理画面上部の「ドメイン設定」タブを押します。

OnamaeDomainNavi

「ネームサーバ設定」画面の「DNS関連機能の設定」を押します。

OnamaeNameServer

「DNS関連機能の設定」画面の「DNSレコード設定を利用する」横の[設定する]ボタンを押します。

OnamaeRecordAdd

「DNSレコード設定」画面でDNS設定したいドメインを選択し画面下部の[入力画面へ進む]ボタンを押します。

OnamaeDomainSelectTop

「www.keygoal.net」でアクセス出来るように「●入力」へ下記情報を入力後[追加]ボタンを押します。
ホスト名:www
TYPE:A
TTY:3600
VALUE:AWSでアソシエイト時に割り振られたIPアドレス
状態:有効

さらに「keygoal.net」でアクセス出来るように「●入力」へ下記情報を入力後[追加]ボタンを押します。
ホスト名: ←(注意ここは入力しない)
TYPE:A
TTY:3600
VALUE:AWSでアソシエイト時に割り振られたIPアドレス
状態:有効

OnamaeRecordAddwww

「DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認」にチェックを入れて[確認画面へ進む]ボタンを押します。

OnamaeRecordAddwwwOK

画面下部の[設定する]ボタンを押します。

OmanaeRecordAddConfirm

「DNSレコード設定完了」画面が表示されれば設定完了です。

OnamaeRecordAddFinish

ブラウザからElastic IPとドメイン紐付けの確認を行います。
一般的にドメインをDNSサーバに登録後、数時間必要ですが、今回は設定完了後約30分でドメインでの表示が確認できました。
ブラウザで「keygoal.net」と入力し画面が正しく表示されれば設定完了です。
「www.keygoal.net」についても同様な方法で表示確認します。

Onamaewwwkeygoalnet


←「3-5.Elastic IP割当」はこちらです。

⇒次は「3-7.Amazon EC2時刻を日本標準時に変更」を説明予定です。


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3-5.Elastic IP割当

Amazon EC2のインスタンスを再起動するとIPアドレスが変わってします。
ドメインでの運用などの場合、インスタンスが停止しても変わらない固定IPアドレスの取得が必要となります。
AWSで固定IPアドレスを取得するには「Elastic IP」という機能を使います。
「Elastic IP」は基本的には無料です。なぜ基本的にはかというと、インスタンス起動中は料金が発生しないのですが、インスタンス停止中は料金が発生するからです。

「Elastic IP」を利用するには2つの手続きが必要です。
1、「Elastic IP」のアロケート(固定IPの取得)
2、「Elastic IP」のアソシエイト(固定IPとインスタンスの関連付け)

(注意)「Elastic IP」取得後(正確にはアソシエイト後)すでに接続できているPuTYYやWinSCPのIPアドレス設定を変更しないと接続できなくなります。

それでは、「Elastic IP」取得を行ってみましょう。

まず、AWSマネジメントコンソールから「EC2」を選択すると「EC2 Dashboard」画面が表示されます。この「EC2 Dashboard」画面でElastic IPの操作を行います。
AWSマネジメントコンソール画面への入り方は「1-2.AWSマネジメントコンソール」投稿を参照下さい。

「EC2 Dashboard」画面左ペイン(メニュー)の「NETWORK & SECURITY」内にある「Elastic IPs」を押します。

ec2ElasticIP

「Elastic IPs」を取得(アロケート)する画面で画面上部の「Allocate New Address」を押すと「Allocate New Address」ポップアップが表示されます。

ec2ElasticIPAllocate

「Allocate New Address」ポップアップ画面で「Yes,Allocate」ボタンを押すと固定IPである「Elastic IP」が取得(アロケート)できます。

ec2ElasticIPAllocateNew

これで固定IPアドレスが割り振られました。しかし、Elastic IPをアロケートしただけではまだ固定IPアドレスでの使用はできません。
固定IPアドレスを使用するにはアソシエイト作業が必要です。アソシエイトとはインスタンスと固定IPアドレスを関連付ける作業です。

アソシエイト(関連付け)したいIPアドレスを選択し「Associate Address」ボタンを押します。

ec2ElasticIPList

アソシエイト(関連付け)したいIPアドレスとインスタンスの関連付けができました。

ec2ElasticIPAssociated

これでインスタンスを停止しても変更しない固定IPアドレスが使えるようになりました。
(注意)インスタンスと紐付けて使用中になったElastic IPは無料ですが、紐付けを行わないでおくと料金が発生します。

割り振られたElastic IPでブラウザから表示を確認します。
ブラウザでURLに「http://54.236.226.192/」を入力して画面を表示します。

ec2ElasticIPAddress

次に、割り振られた「Elastic IP」に紐付けたいドメインでブラウザから表示を確認します。
DNSの設定前に確認したい場合にはブラウザを起動するパソコンの「C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\hosts」ファイルに「54.236.226.192 keygoal.net」を追加することで「http://keygoal.net/」からの表示が可能になります。
(補足)Windows8でhostsファイルを変更する時には「管理者として実行」する必要があります。
(注意)DNSサーバ設定後は追加した行を削除して下さい。

ec2ElasticIPDomain


←「3-4.Amazon EC2のAMI作成」はこちらです。

⇒次は「3-6.Elastic IPとドメイン紐付け」を説明予定です。


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3-4.Amazon EC2のAMI作成

Amazon EC2インスタンスを停止した場合にデータが消滅するためバックアップの取得が必要です。インスタンスのバックアップはAmazon Machine Images(以下AMI)という形式で取得できます。AMI形式で取得した場合、再利用が簡単にできるので非常に便利です。

それでは、AMIの作成を行ってみましょう。

まず、AWSマネジメントコンソールから「EC2」を選択すると「EC2 Dashboard」画面が表示されます。この「EC2 Dashboard」画面でAmazon EC2の操作を行います。
AWSマネジメントコンソール画面への入り方は「1-2.AWSマネジメントコンソール」投稿を参照下さい。

インスタンス一覧画面を表示しAMIを取得したいインスタンスを選択し[Action]ボタンを押します。

30ec2InstanceImage

ドロップダウンリスト内の「Create Image」を選択します。

31ec2InstanceCreateImage

「Create Image」画面が表示されますので、任意の「Image name」を入力し画面右下の[Create Image]ボタンを押します。

33ec2InstanceCreteImageConfirm

「Create Image request received」というポップアップ画面が出ますので[Close]ボタンを押します。

画面左メニューの「IMAGES」内の「AMIs」を選択するとAMIの一覧画面が表示されますので取得したAMIが存在するか確認します。

34ec2InstanceCreateImageList

これでインスタンスが停止してもすぐに復元可能です。


←「3-3.Amazon EC2にEBSをマウント」はこちらです。

⇒次は「3-5.Elastic IP割当」を説明予定です。


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3-3.Amazon EC2にEBSをマウント

Amazon EC2インスタンスの設定内容はインスタンスを停止すると消えてしまいます。

EBS(Elastic Block Store)という仮想ディスクを使う事でインスタンスを停止しても情報が消えない環境を作ることができます。

EBSを使うには次の手順で設定を行います。
EBSボリューム作成(Amazon EC2画面)

ボリュームをインスタンスにアタッチ(Amazon EC2画面)

ファイルシステムの作成(PuTTY画面)

ファイルシステムのマウント(PuTTY画面)

【Amazon EC2画面での操作】

1、EBSのボリューム(Volume)を作成します。

まず「EC2 Dashboard」に入り[Volumes]ボタンを押しボリューム一覧を表示します。
すでに表示されているボリュームはインスタンスのボリュームです。

35ec2EBSVolume

[Create Volume]ボタンを押し下記情報を入力し[Yes,Create]ボタンを押します。
Volume Type:Standard
Size:30
Availability Zone:us-east-1c

(注意1)Sizeは30GBまでが無料枠です。初期表示は「100」になっているので無料枠で利用したい場合は「30」以下に変更して下さい。
(注意2)Availability Zoneはインスタンスと同じものを指定しなければなりません。

36ec2EBSCreateVolume

新しいボリュームが追加されボリュームが2行になりました。

37ec2EBSVolumeCreated

2、ボリュームをインスタンスにアタッチします。

38ec2EBSAttachVolume

39ec2EBSAttachVolumeInput

Instances:EBSをアタッチしたいインスタンスを選択します。
Device:デバイスを指定します。今回は「/dev/sdb」を指定しました。

デバイスは以下のルールで決めることができます。
ルートデバイス用に予約済み:/dev/sda1
インスタンスストアボリュームとして推奨:/dev/sd[b-e]
EBS ボリュームとして推奨:/dev/sd[f-p]、/dev/sd[f-p][1-6]
(注意)ブロックデバイス名と競合することがありますので/dev/sda[2-15] の形式の名前は使用しないでください。

40ec2EBSVolumeAttached

【クライントPCのPuTTYでの操作】

3、デバイスの確認
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/xvda1 7.9G 1.1G 6.8G 14% /
tmpfs 298M 0 298M 0% /dev/shm
# fdisk -l
Disk /dev/xvda1: 8589 MB, 8589934592 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 1044 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disk identifier: 0x00000000

Disk /dev/xvdb: 32.2 GB, 32212254720 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 3916 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disk identifier: 0x00000000

今回の例では「/dev/xvda1」がインスタンスのデバイス名、「/dev/xvdb」が新しく作ったボリュームのデバイス名になります。

4、デバイスにファイルシステムを作成します。
# mkfs -t ext3 /dev/xvdb
mke2fs 1.42.3 (14-May-2012)
Filesystem label=
OS type: Linux
Block size=4096 (log=2)
Fragment size=4096 (log=2)
Stride=0 blocks, Stripe width=0 blocks
1966080 inodes, 7864320 blocks
393216 blocks (5.00%) reserved for the super user
First data block=0
Maximum filesystem blocks=4294967296
240 block groups
32768 blocks per group, 32768 fragments per group
8192 inodes per group
Superblock backups stored on blocks:
32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208,
4096000

Allocating group tables: done
Writing inode tables: done
Creating journal (32768 blocks): done
Writing superblocks and filesystem accounting information: done

5、ファイルシステムにディレクトリを作成します。
# mkdir /ebs
正常に終了した場合、ここでは何も表示されません。

6、デバイスにディレクトリをマウントします。
# mount /dev/xvdb /ebs
正常に終了した場合、ここでは何も表示されません。

この時点でWinSCPなどでディレクトリを確認すると「/ebs」が存在します。

7、マウントデバイスの確認
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/xvda1 7.9G 1.1G 6.8G 14% /
tmpfs 298M 0 298M 0% /dev/shm
/dev/xvdb 30G 173M 28G 1% /ebs

「/dev/xvdb」デバイスに「/ebs」がマウントされていることが確認できます。

8、自動マウント設定追加
インスタンス再起動時には自動でマウントされないので自動マウントの設定を追加します。
viエディタで「/etc/fstab」ファイル最終行に「/dev/xvdb /ebs ext3 defaults 0 0」を追加しファイルを保存します。

9、デバイスからディレクトリをアンマウントします。
(注意)デバイス利用中止する時のみの作業です。
# umount /ebs
正常に終了した場合、ここでは何も表示されません。

10、デバイスアンマウントの確認
(注意)デバイス利用中止する時のみの作業です。
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/xvda1 7.9G 1.1G 6.8G 14% /
tmpfs 298M 0 298M 0% /dev/shm

11、自動マウント設定の削除
(注意)デバイス利用中止する時のみの作業です。
自動マウントに必要が無くなった場合にはviエディタで「/etc/fstab」ファイルの「/dev/xvdb /ebs ext3 defaults 0 0」行を削除しファイルを保存します。


←「3-2.Amazon EC2インスタンスSSH接続」はこちらです。

⇒次は「3-4.AmazonE C2のAMI作成」を説明予定です。


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3-2.Amazon EC2インスタンスSSH接続

Amazon EC2インスタンスが作成できたらSSHで接続してみましょう。
ここでは2種類の接続方法とセキュリティ設定について紹介します。

1、ブラウザから「MindTerm」で接続する方法
2、Windowsクライアントから「PuTTY」で接続する方法
3、セキュリティの設定

■ブラウザから「MindTerm」で接続する方法

前提条件として、Java がブラウザにインストールされて有効化されている必要があります。
まずAWSマネジメントコンソールからAmazon EC2管理画面に入ります。
AWSマネジメントコンソールに入るには「2.AWSマネジメントコンソール」を参照下さい。

21ec2SSHSetup

画面左メニューの「INSTANCES」内の「Instances」を押しインスタンス一覧を表示します。

22ec2SSHInstanceList

「Instance Status」が「running」であることを確認して接続したいインスタンス名左の「□」をクリックしアクティブ(青色)にします。
画面上部の[Connect]ボタンを押します。「Instance Status」が「running」でない場合は[Actions]ボタンからインスタンスのスタートを行います。

23ec2SSHInstanceSelect

「Connect To Your Instance」ポップアップが表示されます。

24ec2SSHConnectInstance

「I would like to connect with」の「A Java SSH Client directly from your browser(jave required)」を選択します。

25ec2SSHConnectInstanceTool

「User Name」に表示されている「ec2-user」はそのまま、「Private key path」にはインスタンス作成時にダウンロードした「Key Pair」をフルパスで指定します。
「User Name」は「root」ではありませんので注意して下さい。
[Launch SSH Clinet]ボタンを押し接続します。

26ec2SSHConnectInstanceJave

「このアプリケーションを実行しますか。」ポップアップが出ますので[実行]ボタンを押します。

「MindTerm Confirmation」ポップアップが出ますので[Yes]ボタンを押します。

27ec2SSHConnectInstanceMindTermConfirm

「MindTerm」画面が表示され、画面上にプロンプトが表示されれば完了です。
Linuxコマンドを入力し動作確認をして下さい。

28ec2SSHConnectInstanceToolOK

■Windowsクライアントから「PuTTY」で接続する方法

クライアントから「PuTTY」で接続する時は、インスタンス作成時にダウンロードした「Key Pair」ファイル(.pem拡張子がついたファイル)を「puttygen.exe」でWindows用のキーファイル(.ppk拡張子がついたファイル)に変換する必要があります。
変換後のファイルを「認証のプライベートキーファイル」として使います。

PuTTYの接続先ホスト名には「ec2-user@」の後ろにインスタンス情報の「Public DNS」を付けた文字列を入力します。今回の「Public DNS」は「ec2-54-209-49-232.compute-1.amazonaws.com」になります。
従って、今回の接続先ホスト名は「ec2-user@ec2-54-209-49-232.compute-1.amazonaws.com」ということになります。

ポートはディフォルトの「22」のままです。
このポート番号はインスタンス作成時に設定した「Security Group」の「SSH」で設定したポート番号になります。

SSH接続ができたらWinSCPでの接続も可能になります。

■セキュリティの設定

2点ほどセキュリティについて確認しておきます。

1、パスワード認証許可設定

「/etc/ssh/sshd_config」ファイル内の「PasswordAuthentication no」になっているか確認します。
もし、「PasswordAuthentication yes」になっていたら変更したほうが安心です。

変更した場合には「/etc/init.d/sshd restert」コマンドでSSHの再起動も忘れないで下さい。せっかく設定変更したのに変更内容が適用されないままになってしまいます。

2、rootのパスワード変更

「sudo passwd root」コマンドで、rootのパスワードを 変更しておきましょう。


←「3-1.Amazon EC2インスタンス作成」はこちらです。

⇒次は「3-3.Amazon EC2にEBSをマウント」を説明予定です。


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